ひとくちに「お洒落な平屋建て住宅」と言っても人それぞれの価値観があるので、なかなか難しいと思いますが、外観(姿)に限って言えば「お洒落な平屋建て住宅」の共通点はあるかも知れません。
私共の設計事務所で以前に設計監理をした平屋は、手前味噌で恐縮ですが「お洒落」だと思います。
この平屋建ては、ズバリ「中庭のある平屋住宅」という名称の住宅で、中庭が真ん中にあるロの字型プランの住宅です。
セキュリティを考慮した設計プランは、隣地側や道路側といった外部周りには極力大きな開口部は設けず、大きな開口部は外から見えない中庭に面したところに集約したかたちのデザインとなっています。
そのような外観は、少々閉鎖的な印象を持たれるかも知れなかったため、水平を強調して深い軒を出した屋根を浮かせたデザインとし、外壁と屋根との間に横長スリット状のガラスを入れました。
このデザインは、日が暮れた夕方から「おしゃれ感」が増します。
暗くなると室内の明かりが点り、そうすると内部の明かりが天井際の横長スリット窓から漏れて外から見ると、屋根が浮いたように感じられます。
明かりが点いているということが道路からわかるため、それほど閉鎖的なイメージはなくなります。
外部から内部の様子も中庭の様子もわからない、水平性を強調した軒が深い屋根が夜になると浮いたように見える平屋って、「お洒落な平屋建て住宅」じゃないですか?
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