土地探しのコツは、いきなり不動産屋さんへ行かないことです。
家を建てるには土地は不可欠ですが、土地を探す前に自分たちが望んでいる住まいについてじっくり考えてみることが重要です。
私の事務所にご相談にいらっしゃる方の多くが、
・「南道路の土地を探しているのですが、・・・」
・「角地を探しているのですが、・・・」
・「30坪くらいの広さの土地がいいのですが、・・・」
などのご希望をおっしゃるのですが、
必ずしもこのような土地が、建て主さまにとって良いとは限りません。
土地の購入資金と住宅建設費と諸経費(設計監理料など)を合わせた総予算を検討して確認しておくことが最も大事なことです。
総予算については、土地購入のための予算と住宅建設費予算との配分をあらかじめ決めておくことが重要です。
たとえ条件の良い土地を購入出来たとしても、土地の購入金額が予算を大きく上回ってしまうと最も大事な住宅建設予算が少なくなって、自分たちの希望する住まいが実現出来なくなってしまいます。
こんなことになっては、元も子もありません。
もし、設計事務所に住まいの設計を依頼するのであれば、土地探しからその設計事務所にお願いすることをお勧めします。
土地探し=不動産業者では決してありません。
不動産業者は、土地売買のプロではあるかも知れませんが、土地探しのプロでもなければ、住まいづくりのプロでもありませんので、この点は十分ご注意を。
これらの点を踏まえたうえで、土地探しのポイントは2点あり、
*住みたい地域(エリア)の絞り込み
*土地購入予算と住宅建設費予算との合計金額(総予算)の決定
(※自己資金と金融機関への事前相談による融資額との合計金額)
が挙げられます。
では、どのように住みたい地域を絞り込むかですが、例えば
・住み慣れた地域(現在お住まいの地域)
・お子様が通う学校の通学区域内
・現在の職場へのアクセス(交通の便)が良い地域
・近くにお気に入りの公園や緑豊かな自然がある地域
など、絞り込みの決定要素を挙げて優先順位をつけてみてはいかがでしょうか。
ここで大事なことは、「気になる物件を見つけたらすぐ見に行く」ことです。
土地というものは、生モノと同じで新鮮さが重要です。
いわゆる南道路の土地や角地などといった人気の土地はあっという間に売れてしまうものです。
また、不動産雑誌やインターネット上に掲載されている物件の中には、なかなか売れず不動産業者側にとって条件の良くない土地も少なくありません。
しかし、限られた予算内で出来るだけ住宅建設費を確保しておきたい場合には、不動産業者側にとって条件が良いとは評価されない旗竿地や変形敷地、北側道路の土地のほうが、むしろ住まい手側にとっては良い場合も多いのです。
ですから、先入観を持って土地を探すことは、止めたほうが賢明です。
土地探しは、やはり実際に歩いて探すのが一番だと思います。
それは、広告に載っている情報だけではわからないことが多いからです。
前面道路の幅員や交通量、人通りをはじめ、隣地建物や周辺環境などは実際にその土地に行ってみないとなかなかわかりません。
また、土地を実際に行って見て初めて気づくことが意外と多いのです。
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